手作りいちごジャムの作り方|砂糖の割合と保存の基本
| 少しやわらかくなったいちごを、砂糖とレモン汁で香り豊かな手作りジャムに。ちょうどよい煮詰め方と保存のポイントもご紹介します。 |
冷蔵庫の中で、少しやわらかくなったいちごを見つけることがあります。
そのまま食べるには食感が気になるけれど、甘い香りはまだしっかり残っている。
そんなときは、手作りのいちごジャムにしてみませんか。
いちごと砂糖を鍋でゆっくり煮ると、さらさらしていた果汁が、つやのある赤いジャムへと変わっていきます。
いちごジャムに砂糖を入れる理由
砂糖は、甘さを加えるだけの材料ではありません。
いちごに含まれる水分と結びつき、微生物が利用しやすい水分を減らすことで、傷みにくい状態をつくる役割があります。
また、果物に含まれるペクチンやレモン汁の酸と組み合わさることで、ジャムらしいとろみも生まれます。
ただし、砂糖を入れて煮たからといって、必ず常温で長期保存できるわけではありません。
家庭で自由に砂糖の量を調整して作ったジャムは、基本的に冷蔵保存用のジャムとして扱うと安心です。
家庭で作りやすい材料の割合
いちご1kgを使う場合は、次の分量が作りやすい目安です。
ヘタを取ったいちご 1kg
グラニュー糖 600〜700g
レモン汁 30〜40ml
塩 ひとつまみ(お好みで)
砂糖を600gほど使うと、いちごの酸味と香りを感じやすい仕上がりになります。
650〜700gほど入れると、甘さは強くなりますが、とろみが安定しやすくなります。
砂糖を大きく減らすと、ジャムというより、いちごソースやコンポートに近い仕上がりになることがあります。
低糖度で作る場合は、少量ずつ冷蔵保存するか、1回分に分けて冷凍しておくと便利です。
いちごの洗い方と下ごしらえ
いちごはヘタを取る前に、流水で短時間洗います。
先にヘタを取って水に長く浸けると、切り口から水分を吸い込み、香りが弱くなったり、煮詰める時間が長くなったりすることがあります。
洗ったいちごは、ざるに上げて水気をしっかり切ってください。
大きないちごは半分または4等分にします。
果肉を残したい場合は軽くつぶし、なめらかなジャムにしたい場合は全体をしっかりつぶします。
カビが生えているもの、発酵したようなにおいがするもの、濁った汁が出ているものは使用しないようにしましょう。
いちごジャムの作り方
底が厚く、少し大きめの鍋にいちごと砂糖を入れます。
全体を軽く混ぜ、そのまま30分から1時間ほど置いてください。
時間がたつと、砂糖の力でいちごから赤い果汁が出てきます。
このひと手間によって、加熱を始めたときに鍋底が焦げにくくなります。
鍋を中火にかけ、木べらや耐熱性のへらで、底をなぞるようにゆっくり混ぜます。
最初から強火にすると、果汁が十分に出る前に砂糖が焦げることがあります。
砂糖の粒がほとんど見えなくなり、いちごから果汁が出たら、少し火を強めます。
沸騰すると、表面に薄いピンク色の泡が出てきます。
すべて取り除く必要はありませんが、泡がまとまったところをスプーンですくうと、完成したジャムの色や表面がきれいに仕上がります。
泡を取りすぎるとジャムまで減ってしまうため、気になる部分だけで十分です。
レモン汁を加え、焦げないように混ぜながら煮詰めます。
レモン汁は甘さを引き締めるだけでなく、ペクチンが働きやすい環境を整え、とろみをつける手助けをします。
いちご1kgの場合、鍋の広さや火加減によって異なりますが、25〜40分ほどでとろみが出てきます。
ちょうどよい固さを確認する方法
温かいジャムは、冷めたジャムよりもずっとやわらかく見えます。
鍋の中で完全に固くなるまで煮詰めると、冷めたときに水あめのように固くなることがあります。
そこで便利なのが、冷たいお皿を使う方法です。
調理前に小さなお皿を冷凍庫に入れておきます。
煮詰まってきたジャムを少量お皿に落とし、20〜30秒ほど待ちます。
お皿を傾けたときに水のように流れず、ゆっくり動けば完成に近い状態です。
指で軽く押したとき、表面に小さなしわができる場合も、火を止める目安になります。
ジャムがやわらかすぎるとき
冷めてもジャムがさらさらしている場合は、煮詰める時間が足りなかった可能性があります。
砂糖を減らしすぎた場合や、よく熟したいちごだけを使った場合、レモン汁が少なかった場合にも、やわらかく仕上がることがあります。
もう少し固くしたい場合は、広い鍋に戻し、弱火からゆっくり温めて水分を飛ばします。
ただし、長く煮すぎると色が暗くなり、いちごの香りも弱くなるため、少しずつ確認してください。
やわらかいジャムは失敗ではありません。
ヨーグルト、パンケーキ、アイスクリームなどにかける、いちごソースとしても楽しめます。
ジャムが固くなりすぎたとき
ジャムが冷めたあと、スプーンですくいにくいほど固くなった場合は、煮詰めすぎている可能性があります。
使う分だけ小鍋に取り、水またはレモン汁を少量加え、弱火でゆっくりのばしてください。
保存している瓶全体に水を入れると、保存状態が変わって傷みやすくなるため、食べる分だけ調整するのがおすすめです。
保存瓶の準備
耐熱性の保存瓶とふたは、台所用洗剤でよく洗い、しっかりすすぎます。
熱湯消毒をする場合は、冷たい瓶をいきなり沸騰したお湯に入れないようにしてください。
急な温度差でガラスが割れることがあります。
瓶を水に入れた状態から、少しずつ温めると安全です。
温かい瓶に熱いジャムを入れ、瓶の口についたジャムを清潔な布やキッチンペーパーで拭いてから、ふたを閉めます。
完全に冷めたら冷蔵庫に入れましょう。
使用するときは、乾いた清潔なスプーンを使います。
カビ、異常な泡、ガス、発酵臭、アルコールのようなにおい、強い変色が見られた場合は、味見をせずに処分してください。
表面のカビだけを取り除いて食べるのも避けたほうが安心です。
冷蔵ジャムと常温保存の瓶詰めは別のものです
熱いジャムを瓶に詰めて、瓶を逆さにするだけでは、安全な常温保存用ジャムにはなりません。
常温で長期間保存するには、検証されたレシピを使用し、砂糖と酸の割合、瓶の大きさ、上部に残す空間、湯煎処理の時間などを正確に守る必要があります。
家庭で気軽に作るジャムは、小さな瓶に分けて冷蔵する方法が簡単です。
すぐに食べきれない場合は、1回分ずつ冷凍しておく方法もあります。
作り方や保存処理に少しでも不安がある場合は、常温ではなく冷蔵または冷凍を選びましょう。
いちごジャムのおいしい使い方
手作りいちごジャムは、食パンに塗るだけではありません。
プレーンヨーグルトやオートミールに混ぜると、手軽ないちご味の朝食になります。
少量の水やレモン汁でのばせば、パンケーキやワッフル、アイスクリームにかけるソースとして使えます。
牛乳や炭酸水に溶かせば、簡単ないちごドリンクになります。
バルサミコ酢とオリーブオイルを合わせれば、甘酸っぱいサラダドレッシングにもなります。
クリームチーズやブリーチーズと一緒に添えるのもおすすめです。
手作りいちごジャムのポイント
家庭用の冷蔵ジャムなら、いちご1kgに対して、砂糖600〜700g、レモン汁30〜40mlほどから始めると作りやすくなります。
幅の広い鍋を使い、焦げないように混ぜながら、冷たいお皿で固さを確かめましょう。
砂糖を減らしたジャムは保存性も低くなるため、冷蔵または冷凍で管理してください。
少しやわらかくなったいちごも、砂糖と熱を加えることで、季節の香りを閉じ込めた一瓶に変わります。
いちごジャム作りは、残った果物をおいしく食べきる方法であり、昔から続いてきた果物保存の知恵でもあります。
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